テレビドラマ化された『警察署長』の原作者たかもちげん(故人)による「問題作」です。
作品は『コミックモーニング』の1990年25号から1992年8号まで連載されました。
第1巻では特殊な力をもつ主人公である吉見正平の少年時代の物語が描かれています。
カバーに描かれているのは吉見正平がブータンで舞を披露しているシーンです。
作者のたかもちげんは創価学会員でしたが、創価学会の教団の在り方や公明党の問題については距離を置いていました。
1991年1月23日、第1刷発行。
B6判、214ページ。
以下は、コミックス第1巻カバーのそでに書かれた、たかもちげんの言葉です。
(原文では改行はありませんが、紹介にあたって改行を施しました。)
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祝福王を描くにあたって、見ておきたい国がありました。
インドと中国にはさまれた、ヒマラヤの一角にある、小さな王国・ブータンです。
この国の人々は全員ラマ教徒です。
むろん国王も。
要するに祭政一致の王国で、どこかの国では憲法違反になる体制です。
そこの人々が、どんな表情をしているのか見たかったのです。
行って見て、人々の表情が明るく素朴であるということを知り、21世紀間近の今日でも、祭政一致は場所によっては正しいという確信が持てました。
正平はタブーに挑戦します。
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オススメ度 ☆☆☆☆☆ 5つ。
必読度 ☆☆☆☆☆ です。
ただし、現在は絶版、文庫にもなりましたがそれも絶版です。
アマゾンやヤフオクではプレミアがついていますが、たまに安価で出品されています。