藤原弘達『創価学会を斬る』
日新報道(1969/11/10)302ページ、絶版品切れ
目次
恐るべき創価学会の本質
創価学会的政治主義とは何か
創価学会・公明党7つの大罪
創価学会の天皇・池田大作と幹部たち
強引きわまる公明党選挙作戦
公明党の目指す政治体制は何か
創価学会・公明党で日本を救えるか ほか
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国会図書館請求記号HM191-6。
創価学会・公明党による「言論出版妨害事件」から丸40年以上になる。
ことの発端は当時明治大学教授だった藤原弘逹の著作『創価学会を斬る』の出版に対して、創価学会大幹部や公明党議員が事前にゲラ刷りを入手し、
・出版中止
・内容の書き換え
・本の買い取り
などを著者本人に要求したことから始まった。
著者に要求を拒否された創価学会・公明党は、当時の自民党幹事長・田中角栄に仲介を依頼するなどの圧力をかけたのである。
この間の経緯を著者の藤原氏が週刊誌などに暴露して問題が表面化したが、このことによって『創価学会を斬る』以外にも、いくつもの批判書や研究書などが同様の出版妨害を受けていた事実が明らかになったのである。
1969(昭和44)年の暮れから1970(昭和45)年の5月まで、新聞・テレビ・雑誌の大半がこの問題をあつかった。
また国会質問においても取り上げられ、全国で抗議集会などが開催されることになったのである。
本書は藤原氏の口述筆記を編集部がまとめ、それに藤原氏本人が加筆訂正などを行なったものであった。
表現は過激であるが、内容はそれにりにしっかりしている。
当時の定価は480円だったが、現在の古本価格は4000円以上をつけているところもある。
以前は全国ほとんどの公共図書館にあったが、出版されてから40年が経過し、すでに「廃棄処分」となって置かれていない図書館も多い。
『創価学会を斬る』のカバーに掲載された「推薦文」などは次のとおりである。
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【版不明・カバー裏表紙】
「この書を推せんする
評論家 渡辺紳一郎
先ごろ新潟市へ講演に出かけた。聴衆二千名、県全体のPTAの集まりだった。また豊川市へは「明るい選挙を推しすすめる」という講演会、聴衆一千名。
この二つの講演会、楽屋に多くの人々が訪ねて来たが、少なからぬ人々から「文化人・政治評論家が、公明党について口をつぐんで語らず、ペンを鞘に収めて書かないのは、どういう訳か」と詰問された。
私の返事 私の親友・藤原弘達が「創価学会を斬る」という本を書いた。いろいろ面倒があって難産しているが、近く出るよ 「それで安心しました。モーレツ先生の本が早く出るのを待っています」
ドイツには「キリスト教何々党」というのがあるが、これはドイツ人全部がキリスト教なので共産党ではなく、穏健な政党という意味にすぎない。宗教団体が政党運動をやってるのではない。宗教と政党がシャム双子みたいに、尻は共通で、頭が二つというのは、日本の民主主義のガンであると私は考えている。砕いて記ネタ集めをやる根気と、勉強する若い体力があれば、私が「公明党批判」を書きたいくらいである。この意味で藤原君の「創価学会を斬る」を推せんする次第である。」
【14版(1970.2.11)カバー前袖・この書に寄せられた書評】
「東大名誉教授 大内兵衛氏
いま日本でいちばん大切なことをいってくれた本のように思います。
政治評論家 御手洗辰雄氏
『創価学会を斬る』貴著、近来溜飲の下がる御快挙謹んで貴兄の卓見と御努力、勇気に敬意を捧げます。
前総理府総務副長官 鯨岡兵輔氏
公明党を甘やかし今日の力を彼に与えたのは、第一に自民党のふんぎりのつかない日和見根性であり、第二に社会党の無定見な国会活動にあると私は思います。
私共政治家はただ選挙のためだけでなく、むしろ、そんなことを超えて日本の将来のためにこれと対決しなければならないと思います。
『創価学会を斬る』この快著に限りない賛辞をおくります。」
【14版(1970.2.11)カバー裏表紙】
「『創価学会を斬る』を推薦する
評論家 小汀利得
かつて私は、創価学会・公明党の欺瞞性を指摘したことがあった。
ところが、それに対しする反論たるや言論の次元をこえた、まさに狂気の沙汰だった。
個人でもそうだが政党なり、団体の真の姿は、批判に対する反論の態度をもって知ることができる。憲法で、言論・報道・表現の自由を保障されたこの日本において、かかる暴挙を敢えてする創価学会・公明党のヒステリックな態度こそ、国を亡ぼす因であり、絶対に許せない行為だ。
今度、藤原弘達君が蛮勇をふるって『創価学会を斬る』という本を書いたが、豊富な資料を駆使したその内容といい、見識といい、創価学会・公明党を斬るにふさわしい。
日本国民必読の書として本書を推薦する。
この書を推せんする
評論家 渡辺紳一郎
(前掲の「ドイツには」から文末までを抄録)」
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